政府は、所得主導成長政策を果敢に進めていくことにしました。
大統領府青瓦台の張夏成（チャン・ハソン）政策室長は26日の記者懇談会で、家計所得を増やすことで経済成長をリードする所得主導成長政策を継続して進めていく考えを示しました。
張夏成室長は、最低賃金引上げなど、所得主導成長政策について批判があることについて、最低賃金引上げは所得主導成長政策のごく一部分に過ぎないとしたうえで、家計所得は増えず、企業の投資は進まない現在の経済状況は、所得主導成長政策が要因ではなく、韓国経済の構造的な問題だと指摘しました。
そのうえで、所得主導成長政策は、家計所得と可処分所得を増やし、福祉を拡充する三つの軸で構成されているとして、昨今の経済状況はこれらに関連した政策がまだ十分に進んでいないためで、所得主導成長政策の必要性を示していると強調しました。
張夏成室長が記者懇談会に出席したのは7カ月ぶりで、文在寅大統領が所得主導成長政策が正しい方向に進んでいると発言したことを受けて、その必要性を強調する狙いがあったとみられます。
7月の雇用増加は5000人に減少し、第2四半期に所得上位20％の所得が10.3％増えたのに対して下位20％の所得は7.6％減少するなど、所得分配も過去10年で最悪の状況となり、野党は、所得主導成長政策が雇用状況や所得分配を悪化させるなど、経済の悪化につながっているとして批判しています。