巨額の収賄罪などに問われている前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告が、公判に出席しないとする理由書を裁判所に提出したもようです。
ソウル拘置所によりますと、朴被告が18日、健康上の理由で公判に出席できないとする内容の手書きの理由書を提出したため、拘置所側が裁判所にファックスで送ったということです。
ソウル中央地方裁判所は19日、朴被告と友人の崔順実(チェ・スンシル)被告、そして、ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長に対する公判を開き、大統領青瓦台の政策調整首席秘書官だった安鍾範(アン・ジョンボム)被告を呼んで収賄容疑に関してに証人尋問を行う予定でしたが公判は開けなくなりました。
裁判所は、16日に弁護団が全員辞任して以降、朴被告がまだ新たな弁護士を選任していないため、国選の弁護士を指定するとみられます。
朴被告の裁判は、刑事訴訟法が定める「必要的弁護事件」で、弁護士なしでは公判を開くことができません。
朴被告は16日、ソウル中央地方裁判所で開かれた公判で、裁判所が勾留期限をさらに6か月延長したことについて「政治的な報復」と主張し、裁判をボイコットする姿勢を示していました。
朴被告は、今後も裁判に非協力的な姿勢をとるとみられます。