李明博(イ・ミョンバク)政権時代、国家情報院が、政府に批判的な芸術家や芸能人らをリストアップした「ブラックリスト」をつくっていたことがわかりました。
国家情報院改革委員会が11日明らかにしました。
それによりますと、2009年2月に国家情報院長に就任した元世勲(ウォン・セフン)氏は、就任直後、李明博政権に批判的な文化・芸術界の関係者や団体を業界から締め出すための活動を指示したということです。
政府に批判的な勢力に分類されたのは、小説家のイ・ウェス氏や俳優のムン・ソングン氏、映画監督のポン・ジュノ氏、歌手のユン・ドヒョン氏など、合わせて82人で、李明博大統領について批判的な発言をしたか、アメリカ産牛肉の輸入に反対するろうそく集会に参加したかどうか、などが基準になったということです。
また、それから5か月後の2009年7月には、当時の企画調整室長が主導し、「左派芸能人対応タスクフォース」を設置し、放送局に対して、ろうそく集会に積極的に参加した芸能人を出演させないよう圧力をかけるなどの方法で、制裁を加えたことも確認されたということです。
国家情報院改革委員会は、元世勲元国家情報院長と元企画調整室長を職権乱用の容疑で検察に告発するよう、国家情報院に勧告しました。