G20首脳会議が開かれたドイツのハンブルクで、米中、米ロ首脳会談が行われましたが、北韓の核問題については温度差が目立ちました。
8日の米中首脳会談では、トランプ大統領が北韓に対する影響力を十分に行使するよう求めたのに対して、習近平国家主席は、「韓半島の非核化と周辺地域の安定維持に努める」としながらも、「対話と交渉を通じて問題を解決していくべき」との従来の立場を改めて表明したということです。
両首脳は、北韓問題について、緊密な意思疎通と協力を続けることで合意しましたが、問題解決の方法については依然隔たりが目立ちます。
習近平国家主席は文在寅大統領との会談でも、北韓問題について、対話の必要性を強調しました。
米ロ首脳会談でも北韓問題については進展がありませんでした。
会談では、北韓の核放棄を求めるトランプ大統領と、まずは核開発の一時停止を目指すべきだとするプーチン大統領との間で見解の違いがあったということです。
ティラーソン国務長官は会談後、北韓問題について両首脳に隔たりがあったことを否定せず、ロシアは北東アジアでのアメリカの影響力拡大をけん制するためにも北韓を擁護するだろうとしました。
一方、トランプ大統領と安倍晋三首相は、北韓問題について、北韓への国際社会の圧力を強化するために今後とも緊密に連携していくことで一致しました。
韓国とアメリカ、日本、中国とロシアは、韓半島の非核化では一致していますが、それぞれの利害が絡んでいることもあり、問題解決の具体的な方法については足並みが揃わない様相を呈しています。