ロサンゼルス近郊のグレンデール市に2013年に設置された旧日本軍の慰安婦を象徴する少女像をめぐり、地元の日本人らが市に像の撤去を求めて起こした訴訟で、アメリカ連邦最高裁判所は27日、原告の上訴を却下し、原告敗訴が確定しました。
慰安婦像は、2013年に地元の韓国系団体が費用を負担し、市の公園に設置したものです。
現地に住む日系住民らでつくる NPO法人「歴史の真実を求める世界連合会」は2014年に撤去を求めて連邦地方裁判所に提訴し、「市が慰安婦問題で特定の立場を取ることは連邦政府に付与された外交権限を侵害している」と主張してきましたが、地方裁判所と高等裁判所で敗訴し、今年1月に連邦最高裁判所に上訴したものです。
これについて、アメリカ連邦最高裁判所は現地時間の27日午前、原告の上訴を却下し、原告敗訴が確定しました。
訴訟をめぐっては、日本政府が2月、上訴を認めるべきだと訴える意見書を連邦最高裁判所に提出するなどの対応に乗り出していました。