朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する国会での弾劾訴追を審理する憲法裁判所は、3日午後、初めての弁論を開きましたが、わずか9分で終わりました。
午後2時から始まった弁論は、朴漢徹(パク・ハンチョル)憲法裁判所長ら裁判官9人全員による全員裁判部による審理となり、朴漢徹裁判所長は冒頭発言で、「厳格かつ公正に、最善を尽くして審理する」と述べました。
国会側からは権性東(クォン・ソンドン)国会法制司法委員長ら訴追委員4人と代理人11人の、合わせて15人、朴槿恵大統領側から代理人9人が出席しました。朴槿恵大統領は出席しませんでした。
国会側は、1日に大統領府青瓦台で行われた記者懇談会での朴大統領の発言の前文を掲載した記事を新たな証拠として提出しました。国会側は、朴大統領のこの発言のなかに、朴大統領が崔順実被告を支援した状況が間接的に現れているとしています。
法廷は大統領の欠席を確認し、第2回弁論を5日に開くことを決め、9分間で閉廷しました。
憲法裁判所法によりますと、弁論期日に当事者が出席しなかった場合、あらためて期日を指定し、その後は当事者がいなくても代理人を通じて手続きを進めることができるようになっています。
このため弾劾訴追をめぐる国会と大統領の攻防は、5日に開かれる第2回弁論と10日の第3回弁論で本格化する見通しです。