中学・高校の国定歴史教科書の導入が1年延期され、導入後も検定教科書と併用することになりました。
李俊植(イ・ジュンシク)社会副首相兼教育部長官が27日に記者会見し、明らかにしたものです。
それによりますと、中学・高校の国定歴史教科書の導入を当初の来年春から2018年3月に延期するということです。
来年3月からは希望する学校を研究校として指定し、国定教科書を主教材とする方針で、研究校以外は従来の検定教科書を使うことになります。そして、2018年からは、各学校が国定と検定教科書の中から選択して使用することになるということです。
これにより、来年度は、ほとんどの学校で従来の検定教科書を使うことになり、2018年からもほとんどの学校が検定教科書を選択するものとみられています。
教育部は、専用ウェブサイトで先月28日から国定教科書の見本を公開し、今月23日まで国民の意見を求めていました。その結果、延べ7万7000人が14万7000回閲覧し、2800件あまりの意見が提出され、このうち21件を教科書の修正に反映するとしています。
国定教科書をめぐっては、理念的に偏っていることや事実関係の間違いがみつかっていることなどから、国民や歴史学者、研究者の間で廃棄すべきとする声が上がっています。