アメリカのトランプ次期大統領の国家安全保障担当の補佐官が、次期政権もアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の韓国配備を予定通り進めることを示唆しました。
アメリカを訪れている外交部の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は現地時間の20日、アメリカのトランプ次期政権で国家安全保障担当の補佐官に指名されたマイケル・フリン元国防情報局長と会談しました。
会談でフリン氏は、「韓米同盟がさらに強力な同盟関係に発展することを期待する。北韓に対する政策で両国の緊密な協力が必要だ」と強調しました。
またアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の韓国配備について、「韓米同盟の堅固さを象徴するものだ」とし、トランプ次期政権もサードの韓国配備を予定通り進めることを示唆しました。
トランプ次期政権がサードの韓国配備についての立場を示したのは初めてです。
しかし、韓国では朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追案の可決以降、野党側がサードの韓国配備の中止を求めているため、今後の行方が注目されます。
一方、北韓の核やミサイルの脅威に備えて新たに設けられた韓米外交・国防閣僚による枠組みの「拡大抑止戦略協議体(EDSCG)」の1回目の会議が現地時間の20日、開かれました。
この会議には、韓国から林聖男第1次官ら、アメリカから国務省のトーマス・カントリーマン次官補らが出席しました。
会議でアメリカは、核戦力や通常精密打撃兵器、ミサイル防衛体系などアメリカの戦略兵器を韓半島に定例的循環配備することを再確認しました。
韓国は「常時」循環配備を求めましたが、アメリカは「定例的」循環配備という表現を使い、いつ、どのような兵器を配備するのかについては今後、さらに協議しなければならず、今回の会議では、事実上、何の結果も得られなかったという指摘が出ています。