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北韓が、韓国の最高裁判所の内部ネットワークをハッキングした疑いついて、警察は、不法侵入の犯人が北韓のハッカー集団「ラザルス」だとする捜査結果を公表する一方で、流出した情報の詳細などについてはさらに調査が必要だと明らかにしました。
最高裁判所の内部ネットワークのハッキングが発生したのは去年2月です。
このサイバー攻撃をめぐっては、北韓の偵察総局に所属するハッカー集団「ラザルス」が、おととしの末から去年のはじめにかけて5回にわたりハッキングを行い、335ギガバイトに達するデータが流出した疑いが浮上していました。
その後、データの流出について最高裁が独自に進めた検証作業が難航したため、警察と検察、そして国家情報院が合同で調査を開始し、警察庁のサイバーテロ対応課が、先月中旬、京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)市にある最高裁の電算情報センターの家宅捜索に乗り出しました。
警察庁のウ・ジョンス国家捜査本部長は4日の定例記者懇談会で、「ハッキングはラザルスの所業だと判断している」と述べたうえで、「侵入の経路や流出した情報の重要度などについては、さらに調査を行う必要がある」と説明しました。
これまでの調査で、流出が試みられた一部のファイルの中には、個人の債務整理手続きに関する書類や、住民登録抄本、納税証明書など26の文書が含まれていることが明らかになっています。