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経済

韓国とGCCのFTA交渉が妥結 エネルギーの安定確保に期待

Write: 2023-12-28 14:12:07Update: 2023-12-28 14:26:29

韓国とGCCのFTA交渉が妥結 エネルギーの安定確保に期待

Photo : YONHAP News

韓国とサウジアラビアなど中東6か国からなるGCC=湾岸協力会議の間で行われていたFTA=自由貿易協定の締結に向けた交渉が妥結しました。  
 
韓国の自動車や防衛産業の輸出拡大と、エネルギーの安定的な確保が期待されています。
 
産業通商資源部の安徳根(アン・ドックン)通商交渉本部長とGCCのブダイウィ事務総長は28日、ソウルで会談し、FTA交渉妥結の共同宣言に署名しました。
 
GCCは、サウジアラビアのほか、クウェート、UAE=アラブ首長国連邦、カタール、オマーン、バーレーンが加盟する経済協力の枠組みです。
 
今回のFTAは、韓国としては25件目で、中東の国と結ぶものとしては2件目となります。
 
韓国とGCCは、2008年にFTA締結に向けた交渉を始めましたが、10年以上中断し、去年、交渉が再開されました。
 
協定の内容を見ますと、韓国から輸出される品目の89%に対して関税が撤廃されます。
 
韓国の主な輸出品である自動車、部品、機械類だけでなく、牛肉、高麗人参、味付け海苔などの農・畜・水産物も含まれます。
 
産業通商資源部は、「韓国産の自動車の価格競争力が高まるほか、EV=電気自動車の部品の関税が撤廃され、韓国企業の現地での組み立て、生産に向けた投資にも弾みがつくだろう」と期待を示しています。
 
兵器類では、ロケット発射機、ミサイル、弾薬、戦車・装甲車など、ほとんどの製品の関税が撤廃されます。
 
兵器の輸入額でサウジアラビアは世界2位、カタールは3位となっていて、関税の撤廃による輸出のさらなる拡大が期待されます。
 
一方、GCCから輸入する品目の80%ほどに対する関税も段階的に撤廃されます。
 
天然ガスや石油製品、アルミニウムなどGCCの主力生産品と、紅茶、植物性オイルなどの農・畜・水産物も含まれます。
 
ただ、貿易収支のバランスを維持するため、輸入量のもっとも多い原油は関税撤廃の対象から外されました。
 
エネルギー安全保障の重要性が増すなか、石油や天然ガスなどのエネルギーの輸入でGCCに大きく頼っている韓国としては、今回のFTA締結は、エネルギー資源の安定的な確保にも大きく役立つと期待されています。
 
産業通商資源部は、来年中に正式に署名し、国会での批准同意など国内での手続きを経て、なるべく早い時期に協定が発効するよう取り組む考えです。
 
また、GCC加盟国以外の中東やアフリカの国々とのFTAの締結についても検討を進める方針です。

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