韓国とアメリカの関税をめぐる協議は結論に至らず、双方の理解は深まったものの、問題解決にはさらに時間がかかる見通しです。
金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官は31日、アメリカからの帰国後、記者団に対し、関税協議について、「相互理解が深まり、不必要な誤解は解消された」と評価しました。一方で、「結論は出せておらず、追加の対話が必要だ」として、関税問題の解決には時間を要するとの見方を示しました。
金長官は、韓米間で合意された内容について、韓国政府が履行しなかったり、遅らせたりする意図はまったくない点を十分に説明したと明らかにしました。ただし、アメリカが実際に関税引き上げに踏み切るかどうかや、その時期について議論があったのかという質問に対しては、交渉が進行中だとして具体的な言及を避け、明確な結論は出ていないことを示唆しました。
韓米は、当面は協議の窓口を維持しながら、追加の協議を続けることで一致しましたが、関税の再引き上げの可能性が完全に解消されたわけではなく、緊張状態は続いています。
韓国は、去年7月の貿易合意と10月の韓米首脳会談を通じて、相互関税や自動車関税などを25%から15%に引き下げる代わりに、アメリカの戦略産業分野に合わせて3500億ドルを投資することで合意しました。しかし、対米投資のための特別法案は、与党によって発議されたものの、与野党で解釈が分かれ、現在も国会で審議が続いています。
このため、アメリカ側は、国会で承認がなされなければ合意は成立しないとして、関税を合意前の状態に戻すという姿勢を示していました。
これを受けて、金長官はカナダ出張の途中で日程を変更して28日夜にアメリカに入国し、現地でラトニック商務長官と2回会談して、アメリカ側の懸念を確認するとともに、韓国国会の立法日程や事情を説明しました。
トランプ政権が投資の履行を交渉のテコとして活用するなか、韓国政府と国会の立法対応の速さが、今後の協議の流れを左右する重要な要因になるとみられます。