尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が2024年12月に出した「非常戒厳」をめぐって、内乱を助けた罪などに問われ、1審で懲役23年を言い渡された韓徳洙(ハン・ドクス)前国務総理が、判決を不服として控訴しました。また検察側も、1審で無罪と判断された一部の罪について再び審理を求め、控訴しました。
韓前総理側は、具体的な控訴理由は明らかにしていませんが、裁判所が有罪と判断した内容について、法の解釈に誤りがあることや、量刑が不当だと主張しているとみられます。
一方、政府から独立して非常戒厳について捜査した特別検察チームは、「無罪とされた内容について控訴した」と明らかにしました。1審で無罪となった「非常戒厳の解除に向けた閣議を遅らせた罪」などについて、改めて判断を求める考えで、双方が26日午後、ソウル中央地方裁判所に控訴状を提出しました。
先月21日、1審の裁判所は韓前国務総理に懲役23年を言い渡し、証拠隠滅のおそれがあるとして法廷で身柄を拘束しました。前の国務総理が法廷で拘束されたのは、憲政史上初めてです。
韓前国務総理は、国務総理として大統領の恣意的な権限行使をけん制すべき立場にありながら、違法な非常戒厳の宣言を事実上、助けたとして、去年8月に起訴されました。1審の裁判所は、韓前国務総理が単なる内乱のほう助ではなく、重要な役割を担ったと判断し、特別検察が求刑した懲役15年を上回る懲役23年を言い渡しました。