ソウル市江南(カンナム)区の「九龍(クリョン)集落」と呼ばれる貧しい人たちが住む地域で火災が発生し、消防当局が消火活動に当たっています。現在、火は鎮圧に向かっていて、これまでのところ人命被害は確認されていないということです。
消防当局によりますと、16日午前5時ごろ、九龍マウルの第4地区で火災が発生しました。消防当局は、「空き家から火が出た」との通報を受けて出動し、午前5時10分頃から消火活動を開始、消防隊員297人と車両85台が投入されました。
消火活動が続けられた結果、午前11時34分ごろ、火災はほぼ鎮圧されました。現在、大きな火の勢いは抑えられており、残り火の処理作業が続けられています。
火元となった九龍集落の第4地区に住んでいた90世帯のうち、32世帯47人と、近くの第6地区の33世帯53人が全員避難しました。ソウル市は九龍中学校に臨時避難所を設けたほか、ウェスタン・プレミア江南ホテルなど2か所に被災者の一時滞在先を用意し、緊急支援に乗り出しています。
この地域には、ビニールや合板、発泡スチロールなど可燃性の高い素材で簡単に建てられた違法建築物が多く、火が燃え広がりやすい構造となっています。さらに、最近の寒波で暖房器具が多く使われていたとみられます。
九龍集落は、1986年のアジア大会と1988年のソウルオリンピックに向けた都心部の開発によって立ち退きを迫られた住民たちが定住してできたもので、ソウル市が再開発を計画しています。