国際社会の制裁を受けているロシアなどの石油を密かに取引する、いわゆる「幽霊船団」が、中国やロシアに近い韓半島周辺でも活動していることがわかりました。
アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは、現地時間の9日、海事データ分析を手掛ける「ケプラー」の船舶追跡サービスのデータなどを分析した結果をもとに幽霊船団の実態を報じました。
それによりますと、韓半島周辺で直近の幽霊船団の動きが確認されたのは今月初めで、中国とロシアの船舶の間で行われた海上取引でした。
中国山東省の煙台港を出港した中国船籍の船舶は、韓半島西の海、西海(ソヘ)を経て、韓半島東の海、東海(トンへ)に向かい、北韓とロシアの国境付近まで進みました。
その後、「幽霊船団」とされるロシア船籍の船舶から、原油およそ70万バレルを積み替えたということです。ロシア船舶は、原油を引き渡したあと、今月6日にロシアのサハリンに戻りました。
今回、取引を行った中国の船舶は、2024年1月と8月に船名を変えたり、船籍もマルタやマーシャル諸島、パナマ、カメルーンへと繰り返し変更したりしながら監視を逃れてきました。
船舶の海上追跡を行う「タンカートラッカーズ」によりますと、世界で活動している幽霊船団は1470隻以上にのぼるとみられています。
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めた2022年以降、西側諸国の制裁を回避するため、石油の輸出ルートとして幽霊船団が急増したとされています。
幽霊船団を通じて取引された石油は、去年およそ37億バレルで、世界全体の流通量の6~7%を占めていると集計されています。