来年から、農家によるクマの飼育と、いわゆる熊の胆の採取が全面的に禁止されますが、全国の農家には現在も 199頭の飼育されるクマ が残っていることが分かりました。
気候エネルギー環境部は30日、買い取り交渉を経て保護施設へ移送されたクマは 34頭 にとどまり、現在も 11か所の農場 に199頭が残っていると明らかにしました。
クマの飼育が法的に禁止される 来年1月1日 を前にした状況です。
韓国では、過去に伝統的な漢方薬の原料である熊の胆を採取する目的で、政府の許可のもと、クマを飼育する産業が存在してきました。
しかし、動物福祉に対する社会的な認識の変化や国際的な基準を踏まえ、政府はこの産業を段階的に終了させる方針を決めました。
政府は、飼育禁止に伴う罰則や没収の規定について 6か月間の猶予期間 を設け、その間にクマの買い取りと保護施設への移送を進めるとしています。
一方で、熊の胆の採取などを無断で行っていた違法行為については、猶予期間中であっても厳正に対処するとしています。
買い取られた飼育クマは、全羅南道・求礼(クレ)の保護施設や、公営・民営の動物園などで受け入れられる予定です。
一方、保護施設の整備は政府が担当するものの、農家との買い取り価格の交渉や費用負担は市民団体が担っており、この点がクマの保護が進まない要因だと指摘されています。市民団体は、資金不足のため交渉が難航しているとしています。
韓国の飼育クマ産業は1981年に始まり、2014年の繁殖禁止 以降は個体数が減少してきました。
関連法の改正により、この産業は 来年1月1日をもって法的に終了します。