韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で、LCC=格安航空会社、済州(チェジュ)航空の旅客機が着陸に失敗し、乗客乗員181人のうち179人が死亡した事故から1年となった29日、李在明(イ・ジェミョン)大統領は動画メッセージを発表し、「国民の生命と安全を守る責任を負う大統領として、深くおわびを申し上げる」と述べ、遺族や国民に謝罪しました。
この中で李大統領は、「形式的な約束ではなく、実質的な変化と行動が必要だ」と述べ、政府として事故原因の究明と再発防止に全力で取り組む姿勢を強調しました。あわせて、航空と鉄道事故の原因究明と再発防止を担う国土交通部の専門機関「航空鉄道事故調査委員会」の独立性と専門性を強化する取り組みも、支援していくとしています。
事故は去年12月29日、バンコク発の済州航空機が着陸時の不具合のため、胴体着陸を試みたものの、滑走路上で停止できず、前方のコンクリート構造物に衝突して炎上し、179人が死亡したものです。
韓国国会は今月22日、事故の真相究明を目的とした国政調査特別委員会を発足させ、活動を始めました。特別委員会は、来月20日に現地調査と遺族との意見交換を行い、22日には聴聞会を開く予定です。
一方、事故から1年となる29日、務安国際空港では追悼式が行われる予定で、与党「共に民主党」の鄭清来(チョン・チョンレ)代表と、最大野党「国民の力」の張東赫(チャン・ドンヒョク)代表が、そろって出席する見通しです。