全国鉄道労働組合が23日午前9時に予定していたストライキを見送ったことで、すべての列車は通常どおり運行されています。
コレール(KORAIL)=韓国鉄道公社の第1組合にあたる全国鉄道労働組合は当初、「成果給の正常化」を求めてストライキを予告していましたが、23日午前0時ごろ、政府と成果給正常化の方策について暫定合意に達し、「ストライキを見送る」と発表しました。
これは、政府が、成果給の支給基準について、来年は基本給の90%、2027年からは100%とする段階的な正常化案を公共機関運営委員会に上程する意向を示したためです。労働組合はこれまで、ほかの公共機関と同様に成果給の支給基準を基本給の80%ではなく、100%で算定するよう求めていました。
労働組合側は当初、「労働組合の命運をかけて闘う」として、組合員およそ1万2000人が参加するストライキを予告していたことから、年末の「鉄道混乱」への懸念が広がっていました。
ストライキ見送りの報道を受け、通勤時間帯の市民からは、列車の通常運行に安堵する声が聞かれた一方、そのことを知らないまま早めに家を出た市民からは、戸惑いの声も上がりました。
労働組合の関係者は、「遅い時間まで国民にご心配をおかけし申し訳ない」としたうえで、「より安全な公共鉄道サービスで応えていきたい」と述べました。
成果給引き上げの最終判断は、23日午後2時に開かれる公共機関運営委員会で行われます。労働組合は、この委員会が暫定合意案を履行すれば、ストライキを最終的に撤回し、全列車を通常運行とする方針です。