韓国最大のネット通販企業クーパンで、会員3370万人分の個人情報が外部に流出した問題を受けて、この会社のパク・デジュン社長が10日、責任を取って辞任しました。
クーパンは先月29日、会員情報が外部に流出したと公式に発表していて、今回の辞任は発表から11日後となります。
パク社長は、「国民のみなさまを失望させた。責任を取ってすべての職位から退く」と述べました。
親会社であるアメリカのクーパン本社は、ハロルド・ロジャース最高管理責任者兼法務総括を、韓国法人の臨時社長に選任しました。
本社は、「親会社レベルで事態を直接収拾し、顧客の不安を和らげるための措置だ」と説明しています。
クーパンはアメリカのニューヨーク証券取引所にも上場していて、主要な経営判断にはアメリカ本社が深く関与しています。このため、本社が前面に立って対応に乗り出した形です。
ロジャース臨時社長は、事態の収拾と組織の安定化に集中する方針です。
クーパンはセキュリティ体制の強化と再発防止策を進めるとして、重ねて謝罪しました。
今回の個人情報流出事件は、韓国国内でオンラインプラットフォームの個人情報保護をめぐる議論が再び高まるきっかけとなっています。