韓国の先月の消費者物価の上昇率は2.4%となり、1年3か月ぶりの高水準を記録しました。
 
国家データ処が4日、発表したところによりますと、10月の消費者物価指数は117.42で、去年の同じ月に比べて2.4%上昇しました。
 
物価上昇率は、8月には1.7%と一時的に落ち着きを見せましたが、9月には2.1%、10月には2.4%と再び上昇傾向を示しています。
 
国家データ処は、為替レートの上昇やガソリンや軽油に課す「油類税」の一時的な引き下げ幅の縮小などにより、石油類の価格が大きく上昇したこと、そして旧暦のお盆、秋夕(チュソク)連休中に旅行や宿泊などのサービス価格が大きく上がったことを要因として挙げました。
 
石油類は4.8%上昇し、ことし2月以来、8か月ぶりの上昇幅となりました。去年10月の国際原油価格が落ち込んでいたことや、最近の為替レートの上昇などが背景にあります。
 
また、先月の長い秋夕連休で旅行需要が急増し、旅行関連の物価も上昇しました。コンドミニアムの利用料は26.4%も上昇したほか、乗用車のレンタル料や海外団体旅行の費用も10%台の上昇となりました。
 
さらに、農畜水産物も雨が続いたことや、秋夕による需要増加の影響で3.1%上がり、前の月より上昇幅が拡大しました。
 
韓国銀行も、このような物価上昇について、秋夕やAPEC=アジア太平洋経済協力会議の関連行事などで、内外の旅行需要が大きく増えたことが背景にあると分析しています。
 
ただ、「この上昇は一時的なもので、年末の上昇率は2%前後にとどまり、安定するだろう」との見通しを示しました。