李在明(イ・ジェミョン)大統領は29日、慶州(キョンジュ)で行われたアメリカのトランプ大統領との首脳会談で、
韓国が核推進潜水艦を確保する方針を正式に表明し、燃料の供給についてアメリカの協力を求めました。
これに対し、トランプ大統領は必要性に共感を示し、両国は今後、具体的な協議を進めていくことで一致しました。
李大統領は「通常兵器を搭載した潜水艦を複数建造し、韓半島の東西の海域で防衛活動を行えば、在韓米軍の負担も軽減できる」と述べ、
核推進潜水艦の導入が同盟の強化と地域の安全保障に資すると強調しました。
核推進潜水艦は原子炉を動力源とし、長期間の潜航が可能なため、ディーゼル潜水艦に比べて探知されにくく、作戦の持続力が高いのが特徴です。
韓国政府がその導入の意向を公式に明らかにしたのは今回が初めてです。
ただし、建造には小型原子炉と濃縮ウラン燃料が必要で、これは1956年に締結された「韓米原子力協定」により、アメリカの同意が不可欠です。
李大統領はこの協定の改定にも言及し、「使用済み核燃料の再処理やウラン濃縮の分野で実質的な進展が必要だ」と述べました。
首脳会談のあと、大統領室の衛星洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は記者会見し、
「トランプ大統領は北韓による核潜水艦の建造など安保環境の変化に理解を示し、韓国の核推進潜水艦の必要性に同意した」と説明しました。
また、李大統領は会談で、核兵器廃絶への関与を意味する「END(Engagement for Nuclear Disarmament)」構想を説明し、
北韓の核問題に対し、対話と段階的な非核化を進める意志を示しました。
これに対し、トランプ大統領は「北韓の核問題に対応するため、韓米同盟の抑止力を強化する必要がある」と応じました。