韓国の通信大手、LGユープラスが、自社のサーバーがハッキングされた形跡を韓国政府傘下のサイバーセキュリティ機関に報告しました。これで、SKテレコム、KTに続き、韓国の通信大手3社すべてが、ハッキング被害をことし公式に報告したことになります。
韓国インターネット振興院(KISA)は、サイバーセキュリティと個人情報保護を担当する政府機関で、現在この事件の調査を進めています。
LGユープラスは7月、セキュリティ専門家から、「内部アカウントを管理するサーバーがハッキングされた」との通報を受けましたが、自社の点検で異常は確認されなかったと報告していました。
しかし、およそ3か月後の今週になって、正式に被害を認め、韓国インターネット振興院に報告書を提出しました。
アメリカのセキュリティ専門メディアによりますと、ハッカーは外部のセキュリティ業者をハッキングして得たアカウント情報を利用して、LGユープラスの内部ネットワークに侵入したあと、およそ8900台のサーバー情報や4万2000件を超えるアカウント情報、そして160人あまりの社員情報を流出させたということです。
国会の監査では、LGユープラスがハッキングの通報を受けたあと、サーバーのオペレーティングシステムを変更したり一部廃棄したりして、証拠を隠そうとしたのではないかという批判も出ています。
今回の報告を受け、政府は、通信網のセキュリティ管理や民間企業のサイバー攻撃への対応を点検する方針です。