アメリカのニューヨークを訪れている李在明(イ・ジェミョン)大統領は、アメリカのベッセント財務長官と会談し、韓米間の関税や通貨スワップ交渉について協議しました。
大統領室が現地での会見で明らかにしたところによりますと、今回の会談は、当初投資サミットへの出席が予定されていたベッセント長官が欠席することになり、李大統領との個別会談を要請してきたため実現したということです。
李大統領はおよそ30分間行われた会談で、「韓米同盟は、安全保障だけでなく、経済協力においても非常に重要だ」と述べるとともに、3500億ドル規模の対米投資パッケージについて、「双方の利益が合致する商業的な合理性にもとづいた交渉が必要だ」と改めて強調しました。
なかでも、5500億ドルの対米投資で合意した日本を例に挙げながら「韓国は、外国為替市場の構造やインフラ環境が日本とは異なるため、こうした事情を踏まえた協議が必要だ」と付け加えました。
これに対しベッセント長官は、「韓米同盟は揺るぎなく、一時的な困難は十分に克服できる」としたうえで、「韓国が提起した外国為替市場の安定化に関して十分に検討し、関係省庁と協議する」と応じました。
大統領室は、「李大統領が、外国為替市場の不安への懸念を説明したところ、ベッセント長官が理解を示した。今回の会談は、3500億ドル規模の対米投資パッケージ交渉における重要な分岐点になるだろう」と評価しました。
また、ことし10月末に慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC首脳会議で、韓米首脳がこの交渉に関して話し合う可能性についても示唆しました。