韓国で最も利用されているフードデリバリーアプリ「ペダレミンジョク」を運営する「ウアハンヒョンジェドゥル」が、19日に、国内で初めてとなる二輪車配達員の専門教育施設を開設しました。配達員の安全性を高め、安全な配達文化を普及させるねらいです。
新たに設けられた「ペミンライダースクール」は、京畿道(キョンギド)河南(ハナム)市にあり、延べ8000平方メートル、地上3階建ての規模です。講義室や事務スペースのほか、2階と3階をすべて実習場として整備し、天候に左右されず年間を通じて訓練が行えるようになっています。
教育課程は、政府の国政課題である「配達労働者の安全教育の義務化」に合わせ、「安全な配達」をテーマに進められるということです。
韓国のフードデリバリー市場は、ことし取引額が21兆ウォンを突破し、国民のおよそ8割が配達アプリを利用するまでに拡大しました。このうち「ペダレミンジョク」は利用者の63%が主に使う最大手です。
一方で、迅速な配達をめぐる競争が激化するなか、配達員の事故も増えています。国民立法センターがことし7月に、全国の配達労働者およそ1000人を対象に調査したところ、33.2%が「この1年間に事故を経験した」と答えています。
「ウアハンヒョンジェドゥル」では、今後、教育を受けた配達員への優遇措置を拡大し、より多くの人が安全教育に参加できるようにする方針です。