李在明(イ・ジェミョン)大統領は8日、与野党の代表と会合し、「野党は国民の一部を代表しており、その声を聞き国政に反映させるのは当然だ」と述べ、国民統合を強調しました。
会合はソウル・龍山(ヨンサン)の大統領室で昼食会を兼ねて行われ、与党「共に民主党」の鄭清来(チョン・チョンレ)代表や、最大野党「国民の力」の張東赫(チャン・ドンヒョク)代表が出席しました。李大統領が与野党トップと会うのは、6月に正式代表が選出される前の指導部と会談して以来です。
李大統領は「私は‘共に民主党’出身だが、今はすべての国民の大統領でなければならない」と述べ、国民統合を最優先の責務にかかげました。そのうえで、与野党が過度に対立することは望ましくないとして、対話による協力の姿勢を示しました。
これに対し、「国民の力」の張代表が与党と協議する常設の対話の窓口を設けるよう要請すると、李大統領は「全面的に共感する。今後も頻繁に会いたい」と応じ、「野党も重要な国家機関であり、一致して掲げた課題は果敢に一緒に進めよう」と呼びかけました。
また、先に行われた韓米・韓日首脳会談に触れ、「国民生活や国益に関わる事案では一つの声を出すことが外国との交渉で力になる」と強調しました。
さらに、会合では李大統領が韓米首脳会談を含む外遊の成果を共有し、与野党代表と国政全般について率直に意見を交わしたとみられます。
会合の場では、李大統領と鄭代表、張代表の3人が手を取り合い握手をしながら笑顔を見せる場面もありました。鄭代表はこれまで「非常戒厳」をめぐる謝罪を求め、「国民の力」の議員との握手を拒んできましたが、この日は応じ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾をめぐり対立してきた与野党が統合に向け歩み寄る意思を示した形となりました。