韓国軍とアメリカ軍による、韓半島の有事を想定した大規模な合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド」が18日に始まりました。6月に発足した李在明(イ・ジェミョン)政権下では初めてとなります。
演習は今月28日まで行われ、韓国軍からの参加規模は例年並みのおよそ1万8000人となっています。ただ、およそ40の野外機動訓練のうち、半分程度は9月に延期されました。韓国軍は猛暑などを理由に挙げていますが、南北の対話再開を目指す李在明政権が北韓に配慮したとの見方があります。
韓国軍の合同参謀本部は、「韓米合同軍事演習の中心である指揮所演習については、通常通り実施する」と説明しています。指揮所演習では、指揮官や参謀が戦時を想定し、指揮や統制の手続きを訓練します。
韓国軍は今回の合同軍事演習を「韓米が毎年実施する防御的性格の訓練だ」としています。「北韓の脅威に対応する訓練」と明記した去年の発表とは対照的ですが、合同参謀本部は「北韓への対応が主な目的である点は変わらない」と強調しています。
一方、北韓の盧光哲(ノ・グァンチョル)国防相は今月10日の談話で、今回の演習について「挑発だ」と非難し、「その結果、悪い事態が起こり得る」と警告しており、挑発行動に出る可能性も懸念されています。