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政治

済州航空機の事故「エンジン誤停止の可能性」 遺族が反発

Write: 2025-07-21 11:19:23Update: 2025-07-21 15:43:26

済州航空機の事故「エンジン誤停止の可能性」 遺族が反発

Photo : YONHAP News

去年12月、韓国南西部の務安(ムアン)空港で発生した済州(チェジュ)航空の旅客機事故をめぐり、韓国の事故調査委員会が、操縦士が誤って正常なエンジンを停止した可能性が高いとみていることがわかりました。これに対して、事故の遺族らは「責任を操縦士に押しつけようとしている」として、強く反発しています。
 
調査委員会は、ことし5月から6月にかけて、事故機の両方のエンジンをフランス・パリに運び、アメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)や連邦航空局(FAA)、航空機メーカーのボーイング社などと合同で精密な調査を行いました。
 
その結果、操縦士は、鳥と衝突して損傷した右側のエンジンではなく、損傷のなかった左側のエンジンを停止していた可能性があるということです。このため、機体は両方のエンジンから推力を得られなくなった可能性があるとみられています。
 
調査によりますと、IDGと呼ばれる、航空機のエンジンの動力を利用して電力を供給する装置が停止していたことが確認されましたが、この装置が止まると、飛行記録装置や操縦室の音声記録装置の機能が停止し、着陸装置が作動しなくなるおそれがあるとされています。
 
こうした見方に対して、遺族らは、操縦室の音声記録などの関連資料を公開するよう求めています。
 
一方、調査委員会は、「国際的な規定により、操縦室の音声記録の公開には応じられない」としていて、遺族側は「調査資料を明らかにしないまま、操縦士の過失に責任を転嫁しようとしている」として、強い不信感を示しています。
 
こうしたなか、当初今月19日に予定されていた中間報告の発表は急きょ見送られました。専門家の間からは、「拙速な中間報告よりも、調査の信頼性を確保することが重要だ」といった声も上がっています。
 
調査委員会は、政府の国土交通部傘下に設けられた独立組織で、政府関係者のほか、民間の専門家から構成されています。

調査委員会は、来年4月に最終報告書の草案をまとめ、6月に正式な報告を公表する方針です。今後の調査結果によって、航空会社や国土交通部など関係機関それぞれの責任の程度が見えてくるものとみられます。

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