アメリカの投資銀行、JPモルガンは、今後2年以内に韓国総合株価指数「KOSPI」が5000まで上昇する可能性があるとする見通しを示し、韓国市場に対する投資判断を「ニュートラル(中立)」から「オーバーウエート(投資比重を高める)」へと引き上げました。
アメリカのブルームバーグ通信は12日、「韓国株式市場、2年以内にKOSPIが5000に到達する可能性も」と題した記事で、JPモルガンのこのような内容を含む報告書を紹介しました。JPモルガンは報告書で、「韓国企業のガバナンス改革が本格化すれば、KOSPIは2年間で現在の水準から50%以上、上昇する可能性があり、その場合は5000に達する」との分析を示しました。
この見通しの背景には、いわゆる「コリア・ディスカウント」と呼ばれる、韓国企業の株価が海外企業に比べて割安に評価される傾向が、今後是正されていくという見方があります。JPモルガンは、かつての非常戒厳による政治的な不確実性が解消され、李在明(イ・ジェミョン)大統領が進める商法の改正や資本市場改革といった政策が「コリア・ディスカウント」の解消につながる可能性が高いと分析しています。
李大統領は、今月3日の就任30日を記念した記者会見で、「KOSPI5000時代の到来に備える」と述べ、AI=人工知能や半導体など未来産業への集中的な投資と資本市場の先進化を推進していく考えを明らかにしました。
KOSPIは、今月11日の終値が3175.77となり、年初来でおよそ32%上昇しています。ことしのKOSPIは、世界で最も好調な株価指数のひとつとなっています。