半導体部門の不振が続くなか、サムスン電子のことし4月から6月期の業績が前の年の同じ期間に比べて半分に減ったことがわかりました。
サムスン電子が8日、公表したところによりますと、ことし4月から6月期の連結ベースでの営業利益は前の年の同じ期間に比べて55.94%減少して暫定で4兆6000億ウォンだったということです。
これは、市場の予想値の6兆ウォンを大きく下回るものです。
売上高も0.09%減少して74兆ウォンでした。
業績悪化の主な要因は、半導体部門の低迷にあります。
主力のメモリー事業は、在庫の資産が損失となる場合に備えてあらかじめ計上する評価引当金といった一時的な費用の影響で収益が悪化したとしています。
また、高帯域幅メモリー(HBM)については、顧客ごとに性能の評価が別れ、不振が続いているため、回復には時間がかかる見通しです。
メモリー以外の分野では、サムスン電子は、アメリカによる中国への輸出規制を要因として挙げました。
アメリカが、中国に対してAI半導体の輸出を制限しているため、サムスン電子など、韓国企業の販売にも影響が出ています。
これにより、在庫が損失として計上され、生産ラインの稼働率も低下し、業績が下がったということです。
ただ、サムスン電子は、ことしの下半期には需要が回復し、稼働率も改善され、赤字幅が徐々に縮小すると見込んでいます。