先月の就業者数が、1年前と比べて5万2000人減りました。就業者数が減少したのは、2021年2月以来、3年10か月ぶりです。失業率も3年ぶりにもっとも高くなり、雇用の冷え込みが本格化しています。
統計庁がまとめた雇用動向によりますと、先月の15歳以上の就業者数は2804万1000人で、1年前と比べて5万2000人減りました。
15歳以上の就職率も61.4%で、1年前と比べて0.3ポイント減少しました。新型コロナウイルスの流行が拡大した2021年2月以来、3年10か月ぶりにマイナスに転じました。
産業別には、科学・技術・サービス業は7.8%増えましたが、建設業は7.2%の大幅な減少となったほか、製造業も2.2%減りました。
先月の失業者数は111万5000人で、1年前と比べて18.1%増えました。失業者数は、12月としては2020年12月以降もっとも多くなったほか、増加幅も、2021年2月以降、もっとも多くなりました。
労働力人口に占める失業者の割合を表す失業率は3.8%で、1年前と比べて0.5ポイント上昇し、2021年12月以降、もっとも高くなりました。
統計庁の関係者によりますと、高齢者向けの雇用事業を執行する期間が11か月前後である場合が多いため、12月に入って関連の雇用が減ったことが影響したということです。
一方、去年1年間の就業者数は、2857万6000人で、1年前と比べて15万9000人増えました。ただ、前の年の2023年には32万7000人増えたため、増加幅が半減したことになります。
年代別には、60代以上が26万6000人増えてもっとも大きく増加した一方、20代は12万4000人、30代は8万1000人減少しました。