韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で乗客乗員179人が死亡した旅客機の事故をめぐって、警察は務安空港などに対する家宅捜索を行いました。
旅客機の事故を捜査する警察の捜査本部は2日午前、務安空港の関連部署のオフィスと釜山(プサン)地方航空庁の務安出張所、そして金浦(キンポ)空港にある済州(チェジュ)航空のソウル事務所の合わせて3か所を家宅捜索しました。
事故の原因をめぐっては、国土交通部の航空鉄道事故調査委員会が、アメリカ側との合同調査を進めているため、警察は、それ以外の疑惑などについて捜査を行う計画です。
具体的には、旅客機の運航が規定どおりに行われていたのか、整備がきちんとされていたのか、そして、被害を拡大させた原因と指摘されている、飛行機の着陸を補助する誘導装置「ローカライザー」が適切に設置されていたのかなどを調べる方針で、今回の家宅捜索もこれらの資料を確保するためのものだということです。
一方、犠牲者179人のうち、身元の確認と検死が完了した犠牲者は76人で、このうち24人の遺体が遺族のもとへ戻りました。
2日からは、空港に臨時で安置された数十人の引き渡しが行われる見通しです。
韓国では一般的に3日間かけて葬儀が行われますが、2日には、犠牲者の告別式も行われました。