気候変動の影響で農産物の生産が減少し、チョコレートの原料となるカカオやコーヒーの価格が大幅に上昇しています。これに伴い、韓国のお菓子業界や飲料業界で値上げが相次いでいます。
韓国農林畜産食品部によりますと、先月26日時点でカカオを加工したココアの価格は1トン当たり9236ドルとなり、1年前に比べて2.3倍、平年に比べて3.5倍に高騰しています。これは、異常気象でカカオの栽培面積が縮小し、生産量が減少したためとされています。
これを受け、製菓メーカーのオリオンは1日からチョコレートを使用した13製品の価格を平均10.6%引き上げ、一部製品では20%の値上げを実施しました。また、ヘテ製菓も1日から「ホームランボール」など10製品を平均8.6%値上げし、ロッテウェルフードは今年6月に17製品を平均12%値上げしています。
さらに、異常気象はコーヒー価格にも影響を及ぼしています。主要生産国のベトナムでは、栽培期に乾燥した天候が続き、収穫期には豪雨が発生したことで供給に対する懸念が拡大し、先月25日時点でアラビカコーヒーの価格は1トン当たり7080ドルとなり、1年前より86%上昇しました。
これを受けて、食品メーカーの東西(トンソ)食品は先月15日からインスタントコーヒーやコーヒー飲料の出荷価格を平均8.9%引き上げました。スターバックスコリアも8月に一部コーヒーやコーヒー豆の商品の値上げを行っています。