EU=ヨーロッパ連合の欧州委員会が韓国1位の大韓航空と2位のアシアナ航空の企業統合を最終的に承認しました。両社が企業統合するためには、日本やアメリカ、ヨーロッパなど各地で、統合で競争が制限されないかを審査され承認されなければなりません。このEUがその最後の関門と見られていました。
大韓航空はおよそ4年前の2020年11月に経営の苦しかったアシアナ航空の買収を決めていました。
大韓航空によりますと、EUの欧州委員会が、大韓航空とアシアナ航空の企業統合のための条件がすべて満たされ、審査を終了することにしたと伝えてきたということです。
欧州委員会は、ことし2月に、大韓航空によるアシアナ航空の買収を条件付きで承認しました。その条件は、▲仁川と結ぶパリ、フランクフルト、ローマ、バルセロナの4路線について、新たに参入する航空会社を支援する事▲アシアナ航空の貨物事業を第三者に売却する事を掲げていました。
この2つの条件が、認められ承認されました。
大韓航空は、EUの欧州委員会から最終承認を得た内容を、アメリカの競争を審査する司法省に報告しました。
アメリカの司法省が独占禁止の訴訟を起こさない限り、企業統合の審査は終わります。
大韓航空は、アメリカでの承認手続きが終われば、来月20日までにアシアナ航空の株式を取得して、子会社化する方針です。
その後、アシアナ航空は2年間、独立法人として運営され、両社の人員を再配置したり、従業員の雇用をはかったり、財務構造の正常化などを経て、統合した大韓航空が発足します。
統合した大韓航空の旅客数は、コロナ禍前をベースに、世界トップ10に入る規模になります。
大韓航空はアシアナ系列の格安航空であるエアプサンとエアソウルも大韓航空のジンエアーと統合して運営する案を検討しています。