ソウル首都圏の京畿道(キョンギド)富川(プチョン)市のホテルで火災が発生し、これまでに7人が死亡、12人がけがをしました。
消防当局と警察によりますと、火事は22日午後7時39分頃、富川市にある9階建てホテルの8階で発生し、火はおよそ3時間で消し止められましたが、20代から50代の宿泊客7人の死亡が確認されました。
このほか、重傷者3人を含む12人がけがをして病院で治療を受けていますが、命に別状はないということです。
火災の原因は明らかになっていませんが、死者の多くは出火元とされている810号室に近い8階と9階の宿泊客でした。
出火元となった810号室は、当時、空室でした。
また火は、建物全体に広がることはなかったものの、消防当局は煙が早いスピードで建物内に広がったことで被害が拡大したとの見方を示しています。
また、死者のうち男女2人は、8階の客室からホテルの外に設置された避難マットに飛び降りた際に死亡しました。
このうち、一人が先に飛び降りた際に着地に失敗して避難マットが裏返り、その後、飛び降りた人も着地できず、死亡したものとみられます。
一方、2003年に建てられたこのホテルには、客室にスプリンクラーが設置されていなかったことがわかりました。
関連法が改正された2017年以降、6階建て以上の新築の建物にはスプリンクラーの設置が義務付けられていますが、すでに建てられた建物には一部の医療機関などを除き、設置義務が適用されないため、築年数を経た古い建物は火災のリスクが高いとされています。