韓国の株式市場は5日、アメリカの景気減速への懸念が急速に強まったことを受けて、KOSPI=韓国総合株価指数が8%以上値下げし、韓国株式市場と店頭市場のコスダック市場ともに、取引を一時停止する「サーキットブレーカー」が発動されました。
2日に発表されたアメリカの雇用統計の結果が市場の予想より悪かったことから、アメリカの景気減速への懸念が一段と強まり、売り注文が膨らんでいます。
韓国株式市場は5日、全面安の展開となり、総合株価指数が前の営業日に比べて8%以上下落したため、午後2時14分から、売買を一時中断する「サーキットブレーカー」と呼ばれる措置がとられました。
サーキットブレーカーは、前日の終値より8%以上下落した状態が1分間続いた際に、取り引きの混乱を避けるため、株式売買を20分間中断する措置です。
韓国株式市場でサーキットブレーカーが発動されたのは、2020年4月以来です。
しかし、その後も下落に歯止めがかからず、結局、総合株価指数は、前の営業日より234.64ポイント、率にして8.77%下がって、2441.55で取り引きを終えました。下落幅は、過去最大です。
店頭市場のコスダック市場も全面安の展開となり、1時56分には、前の営業日に比べて8%以上下落したため「サーキットブレーカー」が発動され、20分間、売買が中断されました。
その後、さらに売りが広がり、コスダック指数は前の営業日に比べて88.05ポイント、率にして11.3%下がって、691.28で取り引きを終えました。
先物でも、大量の売り注文が出て、韓国株式市場とコスダック市場ともに、売り注文を一時中断する「サイドカー」と呼ばれる措置がとられ、取り引きが5分間中断されました。
売り注文に関するサイドカーは、先物価格が前日の終値より5%以上下落した状態が1分間続く場合に発動されます。