大学医学部の定員拡大に反発して集団で退職届を提出した全国の研修医らに対して、政府は今月初め免許停止処分を撤回し、15日までに医療現場に戻るよう呼びかけていましたが、1万人以上の研修医が、まだ現場に戻っていないことがわかりました。
政府と医療界がまとめたところによりますと、全国211の研修病院に所属する1万3756人の研修医のうち、15日までに現場復帰したのは40人から50人程度でした。
保健福祉部の集計によりますと、今月12日の時点で、病院に出勤している研修医は1111人で、全体のわずか8%でした。
政府は、9月の研修医の募集に向けて、各研修病院に対して復帰しなかった研修医の退職処理を完了させ、欠員数を把握するよう求めていて、各研修病院は現在、復帰していない研修医らに対して復帰する意向があるかどうか、確認を行っているということです。
復帰していない研修医らは、退職処理となった場合にも、9月の募集には応募しない可能性が大きいとみられているため、医療の空白はさらに長期化するおそれが出ています。