韓国の脱北者団体が、20日、北韓の体制を批判するビラ30万枚を北韓に向けて再び散布したことがわかりました。

脱北者の団体「自由北韓運動連合」によりますと、20日夜10時から未明にわたって、大型風船20個を使って韓国のドラマや歌などが入ったUSBメモリーと1ドル札などを北韓に向けて散布したということです。
 
この団体は先月と今月6日にもビラを散布していますが、他の脱北者団体も今月7日、ビラを散布したことを明らかにしています。
 
北韓はビラ散布への対抗措置だとして、5月28日から6月9日の間、ゴミや汚物をぶら下げた風船を韓国に向けて飛ばしていて、再度ビラを飛ばした場合は、「100倍の量を散布する」と警告していました。
 
韓国軍は今月9日、その対抗措置として軍事境界線付近で大音量のスピーカーを使って、北韓の体制を批判する放送を再開しましたが、北韓の挑発行為が収まっていると判断し、放送を控えています。
 
北韓の反発が予想より強くなかったことを巡っては、ロシアのプーチン大統領の訪問を控え、緊張を高めないためだったとの見方も出ていましたが、今月19日、北韓とロシアが「包括的戦略パートナーシップ条約」に署名したため、今後の対応が注目されます。