大学医学部の定員を大幅に増やすとした政府の方針に反発して、ソウル大学医学部の教授らが17日から無期限の休診に入りました。
休診に入ったのは、ソウル大学医学部の教授らで、これらの教授が勤めているソウル大学病院、盆唐(プンダン)ソウル大学病院、ソウル市ポラメ病院、ソウル大学病院江南(カンナム)センターの4つの病院では、重症患者や救急患者、分娩への対応を除き、一般の診療と手術を中止しています。
政府が進める医学部の定員拡大に反発し、研修医らが集団で退職届を提出し、医療現場を離れて以来、医学部教授らが一斉に無期限の休診に入ったのは初めてです。
ソウル大学医学部に所属し病院勤務の教授のうち、55%に当たる529人が休診に参加しています。
研修医の集団退職の影響で、手術室の利用率は63%まで下がっていましたが、今回、教授らが休診に踏み切ったことで、手術室の利用率は30%台にまで落ちるものとみられています。
一方、開業医を中心とする大韓医師協会は16日に、政府に対して、医学部の定員拡大の見直しを求めましたが、政府は、「条件を付けずにまず休診を取り止めるべきだ」と拒否するとともに、集団休診による病院の損失について、協会に賠償を請求することも検討すると警告しました。
大韓医師協会は18日に一斉休診を行うことを予告しています。
休診には、医学部教授や大学病院の勤務医、開業医らが参加する見通しで、患者への影響の拡大が懸念されています。