政府が進める医学部の定員拡大は、研修医や医学部の教授らから激しい反発を受け、3か月以上におよぶ医療混乱に発展していますが、来年度、1500人あまりを増員することが正式に決まりました。韓国の医学部の増員は、27年ぶりです。
毎年、各大学の募集要項を審議、決定する韓国大学教育協議会は、24日、各大学が提出した来年度の募集要項を確定しました。
これを受け、全国40校の医学部の来年度の定員はこれまでより1,509人増え、4,567人となりました。
医学部の定員は、1998年から27年間、一度も変わっていません。
政府は、ことしの2月に医学部の定員を拡大する方針を発表した際、その規模を2,000人としていましたが、研修医や医学部の教授らからの反発が収まらず、医療現場での混乱も長期化したことから、各大学の裁量で、来年度は増員の割当人数を最大50%減らすことを可能にしたところ、当初の計画から491人少ない定員数となりました。
一方、研修医によるストライキは現在も続いていて、勤務している研修医は全体の5%程度にとどまっています。
ことし研修が終了する予定だった研修医のうち、ストライキのため、来年、専門医認定試験が受けられない人は2910人に上り、来年はその分、専門医の数が減少するものとみられます。
政府は、今後も医療改革を続けるという立場を示しています。