朝鮮王朝時代に日本へ派遣された使節団で、韓日交流の象徴とされる「朝鮮通信使」を記念するお祭りが5日、韓国南部の釜山(プサン)で開幕しました。
「朝鮮通信使祭り」は、竜頭山(ヨンドゥサン)公園や光復路(グァンボッロ)一帯、釜山港沿岸旅客ターミナル、朝鮮通信使歴史館などで7日まで開催されます。
ことしの朝鮮通信使祭りは「平和路」をテーマに、コロナ禍を経て、4年ぶりに通常規模で催されます。
プログラムの一つ、「朝鮮通信使船航路探訪」では、国立海洋文化財研究所が復元した朝鮮通信使船に乗ってかつての通信使の足跡をたどりますが、参加者を募集したところ、開始2分ほどで380人の定員に達するほど高い関心を集めています。
朝鮮通信使の行列を再現する「平和の文化使節団の行列」は、竜頭山公園から光復路までをパレードします。ことしは、2030年国際博覧会の釜山誘致を祈願し、2030人の市民が参加します。
行列を率いる「正使」は、韓日の資料「朝鮮通信使に関する記録」のユネスコ=国連教育科学文化機関の「世界の記憶」(世界記憶遺産)への登録を推進した韓国側関係者が務めますが、ことしは、小学3年生の「子ども正使」も行列に加わり、未来世代による朝鮮通信使のパレードがみられるということです。
5日の「こどもの日」は、朝鮮通信使の歴史に関するクイズ大会やのど自慢大会など、子ども向けのプログラムも行われます。
このほか、朝鮮通信使の歴史をテーマにした歴史教育・体験プログラムや、シンポジウムなども開かれます。