全羅北道(チョンラブクト)全州(チョンジュ)市では、前回の国会議員選挙で最も多くの票を獲得した候補の当選が無効となったことで再選挙が5日行われ、野党「進歩党」の姜聖熙(カン・ソンヒ)候補が当選しました。
姜氏は、現代(ヒョンデ)自動車の全州工場で18年間勤務した労働組合の幹部出身です。
全州市の再選挙は、前回の選挙で最大野党「共に民主党」から出馬した李相稷(イ・サンジク)前議員の当選が選挙法違反で無効となり行われました。
「共に民主党」は、李前議員の選挙法違反の責任を取り、今回は候補を擁立しませんでした。
当選した姜氏の得票率はおよそ39%で、およそ32%の票を獲得した「共に民主党」に近い無所属の候補をおさえ、当選しました。
与党「国民の力」の候補は、8%の得票率で5位にとどまりました。
「進歩党」が姜氏の当選で初めて国会進出を果たしたことで、国会で議席を持つ政党は6つとなりました。
「進歩党」の前身である「統合進歩党」は、所属議員が内乱陰謀罪などに問われたことを受けて、2014年12月に憲法裁判所が解散を命令し解党しましたが、2017年に「民衆党」として再び発足し、2020年6月に党名を現在の「進歩党」に変えています。
「進歩党」は、「不平等な韓米関係を解消し、民族の自主権を確立する」というスローガンを綱領として掲げています。
「進歩党」は、去年6月の地方選挙で、ソウルや京畿道(キョンギド)など主要都市で、議員合わせて20人が当選するなど、存在感を出しています。