韓国軍が、北韓の中距離弾道ミサイルの発射への対抗措置として発射した地対地ミサイル「ATACMS」2発のうち、1発の追跡信号が飛行中に途絶え、追跡に失敗していたことがわかりました。
韓国軍と在韓米軍は、北韓が今月4日に日本の上空を通過する中距離弾道ミサイルを発射したことを受けて、翌5日午前0時50分ごろ、東部の江原道(カンウォンド)江陵(カンヌン)から地対地ミサイル「ATACMS」を韓米それぞれ2発ずつ発射しています。
合同参謀本部が13日、明らかにしたところによりますと、韓国が発射した2発のうち1発は、韓半島東の海、東海の上空を飛行中に、追跡信号が途絶えたということです。このため、韓国軍はこのミサイルが仮想の標的に命中したかどうか確認できませんでした。
残りの1発と、アメリカ軍が発射した2発は標的に命中したということです。
韓国軍は信号が途絶える前までは、定められた軌道を飛行していたとしたうえで、「この射撃は試験発射ではなく、対抗射撃だったため、標的に命中したかどうかに焦点を合わせていたものではない」と釈明しました。
韓国軍はこのミサイルを発射する前の4日午後11時ごろ、同じく対抗射撃として弾道ミサイル「玄武(ヒョンム)-2C」を東海に向けて発射しましたが、逆方向に飛行したあと基地内に落下しています。