アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問によって米中両国の間の緊張が高まっていますが、アメリカの同盟国であり、中国とも友好関係を維持している韓国にとって、米中両国との関係をバランスよく管理することが、もっとも重要な外交的課題となっています。
ペロシ下院議長は、大統領権限を継承する順位が副大統領に次ぐ2位の要職で、韓国政府も、今回の台湾訪問が台湾海峡での軍事的な緊張など域内に与える影響を注視しています。
大統領室は3日、今回のペロシ議長の台湾訪問について、「韓国政府は、対話と協力によって域内の平和と安定を確保するという基調の下、域内の当事国と様々な懸案について緊密に意思疎通を続けていく」とし、慎重な立場を表明しました。
大統領室の関係者は3日の記者会見で、「ペロシ議長の東アジア歴訪の日程が、予定通り順調に終わることを願う。ペロシ議長の韓国訪問を歓迎する立場で、4日の韓米国会議長協議で多くの成果があることを希望する」と話しました。
アジアを歴訪中のペロシ議長は、台湾訪問の日程を終え、３日午後韓国に到着する予定です。
大統領室によりますと、ペロシ議長の訪韓日程が、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の休暇と重なったため、尹大統領との面会の予定はなく、代わりに国会内で金振杓（キム・ジンピョ）国会議長と会談する予定だということです。