保守系与党「国民の力」は、性接待を受けたという証拠の隠滅を教唆した疑惑で党員資格停止6か月の懲戒処分を受けた李俊錫(イ・ジュンソク)代表を事実上、排除した非常対策委員会体制へ踏み出すことになりました。
国民の力は2日、最高委員会を開き、現在の党の状況を非常事態と規定し、非常対策委員会体制へ移行させるための常任全国委員会と全国委員会の招集を議決しました。
国民の力では、党の刷新を求めて最高委員が相次いで辞任していて、この日の会議には、最高委員7人のうち在籍中の4人が参加しました。
常任全国委員会と全国委員会は、公告期間を経て、早ければ5日にも開催される予定です。
党内では、非常対策委員長の任命権限が誰にあるかをめぐって対立がみられますが、国民の力は常任全国委員会を通じて、党代表の職務代行も非常対策委員長を任命できるよう党憲を改正する方針です。
これについて、李代表側は「党憲・党規をいくら調べても、非常対策委体制への転換を支える名分や根拠は何も見当たらない」として、反発しています。
これを前に、権性東(クォン・ソンドン)前党代表職務代行と尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との間で交わされた、李代表を批判するメッセンジャーアプリでのやり取りの内容がマスコミに流出したことで、李代表の側近らを中心に反発が広がっていました。