権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は、新政権の対北韓政策として、非核化の先行にこだわらない「大胆な計画」を構想していることを明らかにしました。
権長官は、統一研究院が13日、ソウル市内で開いた「韓半島情勢と新たな対北韓政策の模索」の学術会議で講演し、「対北韓政策の新たな道を切り開くためにまず解決すべき課題は、北韓の核問題だ。非核化の進展なくして、南北関係の進展も期待できない。しかし尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は、先に非核化すれば、後に経済的な見返りをするという概念とは異なる、大胆な計画を構想している」と述べました。
この計画には、どのようにして北韓の非核化と韓半島の平和定着を進展させるか、どのようにして共存共栄の時代に進むかなど、具体的な内容を盛り込んでいるということです。
権長官は、「北韓の実質的非核化という原則は堅持しつつ、北韓の非核化と南北関係の発展という好循環を生み出すことができるならば、何を先にし、何を後にするかにこだわらず、実用的にアプローチしていく」としています。
尹大統領はことし5月の就任演説で、この「大胆な計画」の構想に初めて触れています。
権長官は「新たな対北韓政策は、信頼と連続性を重視する。したがって、これまでの政権の対北韓政策が、意味がなかったとは考えない。尹政権は、過去の政権の政策を否定するという、これまでの失敗を繰り返さない考えだ」と強調しました。