尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は17日、国連のグテレス事務総長と就任後初めて電話で会談し、北韓の核・ミサイル問題に対して国連安全保障理事会が断固とした対応を取るよう求めました。
大統領室によりますと、尹大統領は北韓の核・ミサイル問題について、「韓半島と国際社会の平和と安定を深刻に脅かす行為だ」としたうえで、「安保理が断固として一致した対応をとらないと、北韓の核とミサイル開発を容認するという誤ったメッセージになるおそれがある」と述べたということです。
これは、先月の国連安保理で、対北韓制裁を強化する内容の決議案が中国とロシアの拒否権行使によって否決されたことを念頭に置いた発言とみられています。
尹大統領はまた、北韓での新型コロナウイルス感染状況に懸念を示し、北韓に対する支援をめぐって緊密に連携するよう呼びかけたということです。
会談で、尹大統領が出席する可能性があるとみられている9月の国連総会については言及されなかったもようです。
大統領室は、グテレス氏の具体的な発言は明らかにせず、「北韓の核問題を懸念し、全般的に北韓の核危機やコロナ状況について共感した」とだけ伝えました。
会談でグテレス氏は、尹大統領の就任に祝意を伝えたということです。