文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は10日、大統領としての任期を終えて慶尚南道梁山(キョンサンナムド・ヤンサン)の私邸に向かいました。
2017年5月10日に就任した文前大統領は、10日午前0時をもって大統領としての5年間の任期を終えました。
文前大統領は、10日午前11時から国会議事堂の前庭で行われた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の就任式に金正淑(キム・ジョンスク)夫人ととも出席し、新政権の船出を祝いました。
その後、文大統領は、尹大統領の見送りを受けながら国会を去り、梁山行きの列車にのるためソウル駅に移動しました。
ソウル駅に着いた文前大統領は、駅前で待ち構えていたおよそ1000人あまりの支持者たちに向かって「皆さんのおかげで最後まで幸せな大統領でいられた」と述べ、感謝の気持ちを伝えました。
そのうえで「私は、田舎に戻りますが、心寂しく思わないでください。私は、解放されて自由人になりました」と述べました。
また、「村の住民たちとマッコリでも一杯やりながら、時間があれば本を読んだり音楽を聞いたりしたい」という計画を明らかにしました。
文前大統領は、2020年4月に自費で2630平方メートル規模の敷地に私邸を建築しました。
明るいグレー色の私邸は、忘れられた人として生きていきたいという文前大統領の意向が込められているとされています。