尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が10日、韓国の第20代大統領としての任期に入りました。
5月10日午前0時に、大統領としての法的な権限と役割を公式に引き継いだ尹氏は、ソウル龍山(ヨンサン)の大統領執務室に設けられた「地下バンカー」で軍統帥権者として合同参謀本部から報告を受け、公務を開始しました。
任期に入って初日に、合同参謀本部から報告を受けるのは、李明博(イ・ミョンバク)政権時代から始まりましたが、これまでは政権引き継ぎ委員会の事務所や大統領の自宅で行われました。今回地下バンカーで報告を受けたのは、大統領執務室の青瓦台から国防部庁舎への移転をめぐって浮上した安全保障上の空白への懸念を払しょくするためのものとみられます。
同じ時間に、ソウル鍾路(チョンロ)にある普信閣(ポシンガク)では、新政権の任期開始を知らせる鐘つき行事が行われました。
尹氏は10日午前中に国立墓地のソウル顕忠院(ヒョンチュンウォン)を参拝し、そのあと汝矣島(ヨイド)の国会議事堂で開催される就任式に出席します。
就任式が終わった後、尹氏は龍山の大統領執務室に移動し、各国の外相らと面談するなど、大統領としての公務を始めます。