尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領は、新政権の閣僚人事で、18の長官ポストのうち残りの雇用労働部と農林畜産食品部の長官候補2人を新たに指名しました。
尹氏は14日午後、雇用労働部長官に李正植(イ・ジョンシク)前労使発展財団事務総長を、農林畜産食品部長官に鄭煌根(チョン・ファングン)元農村振興庁長をそれぞれ指名しました。
尹氏は、李氏については、「労使関係に合理的にアプローチする専門家と評価される。労働現場での豊富な経験と専門性にもとづいて、労働の価値がきちんと尊重され合理的な労使関係構築の土台をつくる適任者だ」と説明しました。
また鄭氏については、「官僚出身で農業政策全般を設計した人物だ。農村が直面する懸案の解決だけでなく、農林畜産業の競争力を強化し、未来成長産業に育てる適任者だ」と説明しました。
これで18の長官ポストのうちすべての長官人事の指名が終わりました。
一方、大統領職引継ぎ委員会の安哲秀(アン・チョルス)委員長は14日に予定されていた日程をすべて取りやめました。
これまで18の長官ポストの人事で、安氏側が推薦した人物は1人も含まれず、それに関する協議すらも行われなかったことへの不満の表れとみられます。
尹氏側は、「安氏が最後まで責任を果たすことを期待する」とし、早まった解釈を警戒しました。
尹氏と安氏は、大統領選挙を6日後に控えた先月3日、電撃的に候補一本化を発表し、共同政府の構成や大統領選挙後の両党の統合で合意していました。
その後、大統領職引継ぎ委員会のメンバー24人には、安氏側の人物が8人含まれましたが、長官人事では、安氏側が推薦した人物が1人も含まれず、安氏側からは不満の声が出ていました。