文在寅(ムン・ジェイン)大統領と次期大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏による会合が開催予定当日に急きょ取りやめとなったまま、1週間たっても開かれていない問題について、文大統領は改めて早急な開催を求めました。
文大統領は24日午前、首席秘書官・補佐官会議で、「大統領と次期大統領の会合に交渉や条件が必要だという話は聞いたことがない」としたうえで、「ほかの人の話に耳を傾けず、尹氏自らが判断してほしい」と話しました。
文大統領は会合が取りやめとなってから2日後の18日にも、早急な開催を求めていました。
「尹氏自らが判断してほしい」と話したのは、韓国銀行次期総裁の人事をめぐって23日、大統領府青瓦台と次期大統領側の間で、激しい攻防が行われたことを念頭においたものとみられます。
大統領府青瓦台が23日、韓国銀行次期総裁を指名したと発表したことについて、尹氏は翌日の24日、「望ましくない」と話していますが、これに対して文大統領は「人事権は法的な権限であると同時に、必ず行わなければならない義務でもある」と述べました。
尹氏は24日、「次期政権と仕事をする重要なポストの人事を、政権末期に行うのは望ましくない」としたうえで、「自分は任期末になれば次の政権に任せる」と話しています。
しかし、尹氏は、この問題をめぐる調整が行われなければ、2人の会合の実現は難しくなるのかという質問に対しては、「会合は別の問題だ」と答え、含みを残しました。