次期大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が打ち出した大統領執務室の移転計画について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、安全保障の空白に懸念を示したうえで「安保は、現政府と次期政府が協力して管理すべき業務だ」と強調しました。
22日の国務会議のなかで述べたもので、大統領の「軍統帥権者」としての役割についても前日に続いてこの日も改めて強調しました。
文大統領は、安保を強調する一方で、政権引き継ぎのために各レベルで緊密なコミュニケーションと協議を行い、引き継ぎをサポートするよう呼びかけました。
青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席もメディアとのインタビューで「新政府の大統領執務室移転に反対しているわけではなく、安保の空白が懸念される点については協議が必要だ」と強調しました。
また「文大統領と尹氏の面談の障害となっている人事問題についても協議が可能だと思われる」と述べました。
尹氏は20日の記者会見で、大統領執務室を現在の青瓦台からソウル市龍山(ヨンサン)区にある国防部庁舎内に移転し、大統領に就任する5月10日には新たな執務室で勤務を開始する計画を発表しました。